Vol.5 ECCO COOL 2.0

スタイリッシュなデザインと機能性を高次元で融合することで、ワールドワイドで高い評価を得ているシューズブランドのECCO。これまでに1,000足を超えるシューズを履いてきたフリージャーナリストの南井正弘氏が、そんなECCOのシューズを実際に履いてその魅力を紹介する”style and comfort”。第5回は防水透湿性と優れた歩行性能を高次元で融合したCOOL 2.0です。

北海道を除く日本には梅雨という雨が降り続くシーズンがあります。稲を始めとした農作物にとって不可欠な雨ですが、梅雨を好きだという人は多くないと思います。しかしながら、この時期を快適に過ごす方法はあります。それはGORE-TEX®を始めとした防水透湿性に優れた素材を使用したシューズを履くことです。

GORE-TEX® SURROUND® は日本の雨季に最適

ECCOにはGORE-TEX®のなかでも特に通気性と透湿性に優れたGORE-TEX® SURROUND®を採用したCOOL 2.0というプロダクトシリーズがあり、このシューズは雨の日に長時間履いても、雨がシューズ内部に侵入しないだけでなく、アッパーやソールユニットに大胆に配されたベンチレーションホール(通気孔)からシューズ内部の湿気を効果的に排出してくれて、本当に快適なのです。これがゴムやビニール製のレインブーツ、すなわち長靴ではそういうわけにいきません。防水性は高いのですが、シューズ内部に湿気や熱がこもってしまうのです。特に高温多湿の日本ではレインブーツを長時間履いて歩き続けるのは苦痛以外の何物でもありません。

GORE-TEX® SURROUND® は日本の雨季に最適

自分が初めてGORE-TEX® SURROUND®を採用したシューズを履いたのは、COOL 2.0のベースとなるモデルだったのですが、このシューズを履いて、まず感じたのが歩きやすさ。いろいろなところで書いていますが、歩行時の着地時にかかる衝撃は体重の1.2~1.5倍程度といわれているので、厚手のランニングシューズのように衝撃吸収性がありすぎるシューズを履くと、脚力が路面に伝えにくく、実は効率的に歩きにくいのですが、ECCOのこのシューズは、脚力を路面に効率的に伝達してくれ、本当に歩きやすい。2015年3月にロサンゼルスマラソン(42.195km)を走った翌日なのに、このシューズが歩きやすいおかげで、サンタモニカの街を散策したり、ベニスビーチからサンタモニカまで歩いて戻ったりと23kmも歩行。同行した人からは「フルマラソンの翌日にそんな歩いても足は痛くならないんですか?」と驚かれましたが、歩くことを徹底科学したソールユニットを装備したシューズだったからこそ、長距離を歩いてもずっと快適だったことを説明しました。

雨の侵入を防ぐ、シュータンに縫製されたガゼット

このようにECCOのシューズは長時間歩き続けても快適性を失いません。それだけに雨の日でも長時間の外出から逃れられない人にはCOOL 2.0のように防水透湿性と高レベルの歩行性能を組み合わせたシューズをトライしてほしいですね。一日中歩き回ってもシューズ内部はサラッとしたドライ状態ですし、アウトソールは濡れた路面でも高いグリップ性を発揮してくれるので、雨の日でも歩くことが楽しくなると思いますよ。

GORE-TEX® SURROUND® の性能を最大限に引き出す専用のインレイソール

ECCO COOL2.0 MENS GTX
31,000円(税抜き)
ブラック、ホワイト、ターマック、トゥルーネイビーの4色展開
*ホワイトは日本限定カラー
BEAMS原宿、BEAMS神戸、伊勢丹新宿メンズ館、銀座三越のみで先行販売

南井 正弘 : フリージャーナリスト

1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年勤務後ライターに転身。
「Running Style」「フイナム」「Number Do」「モノマガジン」「デジモノステーション」「SHOES MASTER」を始めとした雑誌やウェブ媒体においてスポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆しており、ランニングギアマガジン&ランニング関連ポータルサイトの「Runners Pulse」の編集長も務める。主な著書に「スニーカースタイル」「NIKE AIR BOOK」などがある。「楽しく走る!」をモットーに、ほぼ毎日走るファンランナー。ベストタイムはフルマラソンが3時間52分00秒、ハーフマラソンが1時間38分55秒。